沖縄の環境にこそ木造の住まいを

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画像出展:地域情報誌「かふう」09.01.23

画像出展:地域情報誌「かふう」09.01.23

 

 わたしたちがここ沖縄で仕事をするようになったのは今から約15年前、きっかけは福岡県内で60年ほどつづけてきた伝統的な木造建築の仕事を那覇市内で依頼されたことでした。

 当時の沖縄県内には社寺や仏閣などの専門的な木造技術をもった大工棟梁が不足していたことから、わたしたちに声がかかりました。その後、首里城や宮古神社・識名宮などの修繕や復元にたずさわる過程で、沖縄の木造住宅のあり方について想いをめぐらせることになりました。

 沖縄の自然環境は、九州以北とはまったく異質なものです。そのことを、わたしたちは伝統的な木造建築にたずさわる過程で目の当たりにしてきました。とりわけ蟻害と暴風雨にさらされた柱や屋根組みの状態、またその対処方法など、文化財と呼ばれる建物から学んだことは枚挙に暇(いとま)がありません。

 そうした経験を、地元の大工さんたちとともに蓄積しながら、木造の住まいをつくってきました。その過程で着目したのが木造の家づくりで詳しく紹介している「飫肥(おび)杉」であり「ハウスガードシステム」です。

 これまで一貫して追求してきたのは建物の耐久性です。それを実現するのは「適材適所」、適切に選定した素材を、適切に使ってあげることではじめて、木造建築はその高い耐久性を発揮します。そしてこの考え方は、文化財でも木造住宅でも同じことなのです。

 

画像出展:スカイネットアジア航空機内誌09.09.10

画像出展:スカイネットアジア航空機内誌09.09.10

 

 コンクリート造の住宅と比べた場合、木造住宅の特徴のひとつは、木という素材の蓄熱性能の低さにあります。この特徴は、家が建てられる地域の気候環境によって長所にもなり、また短所にもなり得ます。

 とりわけ継続的に暖房設備を必要とする地域の場合、住宅が蓄熱体として熱を蓄えてくれればその分だけ、空調にかかるエネルギーを抑えることが出来ます。一方で比較的温暖な地域の場合、住宅の蓄熱性の高さが逆に、短所になってしまうのです。つまり、昼間の日射によって蓄熱してしまった住宅の構造体が、夜間にまで熱を発しつづけるという悪循環が起きてしまいます。

 木造住宅の室内環境が快適さを保つ理由のひとつは、この構造体である木という素材の蓄熱性の低さにあります。

 そしてこの室内温度と合わせてもうひとつ、快適性を示す指標として挙げられるのが、湿度です。コンクリートと比べた場合、木は比重が軽く多孔質な素材であることによって、高い調湿性を発揮します。そこで大切なのは、この木という素材がもつ調湿性能を損なわずに、ねばり強い構造体をつくってあげることです。

 わたしたちのつくる家は、カベの内側に気密材などを使わず、その外側に透湿防水シートを貼ることによって、構造体に湿気が溜まることを防いでいます。また木造住宅の場合、その外側に合板などの面材を貼って家の強度を確保する場合が多いのですが、それではカベの透湿性が損なわれてしまいます。

 ですから家の強度は、あくまでも無垢の木(筋交い)で確保します。さらにその外側に、通気層を設けてから外装材を貼ることで、構造体に熱や湿気が溜まることを防いでいるのです。詳しくは家の強度をご覧ください。

 

画像出展:地域情報誌「かふう」09.02.06

画像出展:地域情報誌「かふう」09.02.06

 

 こうした技術の良し悪しが、木造住宅の性能を大きく左右します。一方で、家の住み心地を決めるのは温熱環境だけではありません。そこに住む家族にとっての使い勝手、つまり間取りや屋内空間を含めた自由度の高い住まいづくりが求められるのです。

 わたしたちはこれまで一貫して、注文住宅だけをつくりつづけてきました。その過程で、様々な建て主さんと出会い、様々なご要望に応えるためのノウハウを蓄積してきました。そして規格化されていない、オンリーワンの快適な住まいをご提供するためには、やはり伝統に裏づけられた高い技術が必要であると確信しております。

 この住宅づくりと合わせて、快適な住環境を確保するために必須なのが、土地の選定です。特にここ沖縄では、敷地の形状や地質を考慮しながら、そこにつくられる住宅の配置や間取りを検討する必要を痛感しております。

 この敷地環境に対してなるべく素直に住宅を建ててあげることこそ、快適な住まいをつくる近道であると考えて2009年に合同会社ウエストエステートを開設しました。

 わたしたちは、快適な「木の家」を、ここ沖縄の地でこそご提供したいという想いにかられて、日々汗を流し、現場を走りまわっております。狭い事務所ではありますが、どうぞ気軽にお立ち寄りいただき、木材のこと/住まいのこと/敷地のこと、何なりとご相談いただければと存じます。

 

ウエストエステート 代表
西建設 専務取締役
西 紀彦

 

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